人気ブログランキング | 話題のタグを見る

表参道 MAMEYA

シャレオツ、という言葉が今は死語なのかを確かめる暇もなくこの記事を書いてます。
こんにちわ、たこみんです。

このあいだの四国出張の前に東京に立ち寄りました際、なんとしても食べてみたかったOMOTESANDO CAFFEEのベイクドカスタードをもとめて、Coffee豆店にリニュアルしたMAMEYAに言ってきました。ああ、一文長し。

結果、ありつけませなんだ。


なんでも、豆専門店になった時点でメニューから消えたとのこと。
系列店の虎ノ門Coffeeにて、限定でたべれるそうですが、
早く行かないと売り切れるそうである。


ところで、ベイクドカスタードってなに??


という声にお答えしましょう。
立方体に焼き締められた褐色のスイーツです。
中身が写真から推測するに、カヌレにも似たカスタード系の甘味ではなかろうかと。
カスタードマスターのたこみんがその味を再現すべく、これは是非とも食するべき、と
四国出張の前のりの東京でぎりぎりの夕方に駆け込んだのですが、そもそも
味を追求するなら、何かのついでに店を訪ねてはならんということを思い知ったのでありました。

ああ。
casa最新号でも巻頭特集4ページをさくほどの名店MAMEYAに行きながら、
店員さんに
「私Coffeeアレルギーなのでテイスティングは残念ですが、ごめんなさい」といわねばならん体たらく。
いや、Coffeeは死ぬほど好きなんですよ?でも好きすぎて飲みすぎてアレルギーになっちゃったんです。
なので、焙煎は早々と主人にまかせ、自分は香りだけを楽しむ人となりますた。

さて、
昨今の珈琲豆店の進化は、早すぎて目をみはる暇もないですね。
しかも若いっ。
昔は、すいも甘いも噛み分けた中年の親父がエプロン姿で無言で、ってのが多かったものですが、
いまじゃ、シャレオツな若者が小綺麗な店内で出迎えてくれる。
珈琲の味わいなんて、ぽっと出の若者に何がわかる、わかってたまるかああああっ、っていうのは遠い昔で、
それはウィスキーにも言えるんですけど、
今や、珈琲学は科学なんですかね。
だから若い子でもすんごく美味しい焙煎ができたりする。
それと、自己実現に対して垣根がなくなった、というのか、
ビジョンがはっきりした子は、早々とやってのける。

昔と比べちゃいかんだろうけど、情報量が圧倒的に違うし、それだけ熟成スピードも早まってるんだろうな。


まだ私が珈琲アレルギー出なかった頃。
うーん、20年ほど前でしょうか。
幼少の頃から珈琲を飲ませてもらえる家庭だったため、珈琲が大の大の大好き。
手煎り焙煎機を買ってきて、自分ではじめたのが16年前くらいか。
あの、網の焙煎機。あれは難しい。
ゴマをいるのも焦がしちゃって苦手な私が、あんなでかい豆を綺麗に焙煎できるはずもない。
すぐに主人が見かねて、私に代わって焙煎を始めました。ありがたや。
そして運命の分かれ道、濃厚なアイスコーヒーとの出会い。
すっかり濃厚なこっくりとした味にはまり、様々な豆と抽出法でアイスコーヒーをいれて、あーでもないこーでもないと日に3杯以上飲ん出ました。
結論的に、浅煎りのトラジャとモカイルガチェフのブレンドがうんまいなあ、とたどり着いた時に潰瘍性大腸炎発症。
珈琲をちょっとでも口にしたら、すぐ腹痛と下痢。
挙句には、脂っこいものや、カレーなんかでも症状が出て、
結局、水を飲んでも症状で外出すらできない始末。
下血もひどくなり、貧血でかなり重い症状にまで至りました。

潰瘍性大腸炎は、腸のアレルギーだと思ってます。
最初は粘液みたいなものが出てくる。
これは鼻水みたいなもの。
そしてそれがどんどんひどくなるうちに、腸壁が炎症をエスカレートさせて出血する。

御茶ノ水にあった昌平クリニックにて、漢方を処方してもらい、半年で完治させました。

しかしですね、何を食べても大丈夫なんですが、珈琲だけはだめでした。
少しでも口に含むと、ぴぴっとお腹が痛くなり、粘液が出る。
あっ、やばい、ってことで漢方を飲んで、結局一切飲まなくなりました。

カフェインが問題かな?とも思いますが、
デカフェでも症状が起きる時があります。
カフェイン含有率であろうと思われます。

というわけで、
未だに珈琲の香りはどのアロマよりも私の心を安らかにしてくれるほどの
飲めない珈琲好きなのですが、

MAMEYAはとっても垢抜けてて、安い豆しか買えないんですけど、っていう私みたいな客にも、
懇切丁寧に接客してくれる。何年も通った常連のように。
主人のために、カプチーノ用の深め焙煎とドリップ用に浅め2種類系300g3000円を購入。
これは、中くらいお値段レベルであります。



芸者系はとても手が出ませなんだ。
だって、150g4500円なんだもんー。



# by dasitakoyaki | 2018-03-13 13:29 | きになる店備忘録

小豆島で神に出会った

ピアノ以外に副業で会社をやっており、というかそっちが本業なんだが、
出張で高松に行ってきた。が、それをセッティングした仲介の御仁がなかなかのお茶目な天然才女で、まったくもって予定が狂い、
まる二日も自由行動OKこれじゃ全然出張の意味ないよフリータイムサイコーとなった。

夜の丸亀のビジネスホテルの一室で、

なにすっぺ?
うどんは十分食べた。
特にいりこのだしが非常に美味しくて、さっそく丸亀のだしの専門店で3種類だしを購入して既に家に向けて発送済みだ。抜かりはない。
しかし明日明後日。どうする、私。
愛媛で回れなかった、砥部焼の窯元へ行くには遠い。
電車賃がなんと片道8000円近くする。
四国恐るべしである。


そうだ、小豆島へ行こう!
森高千里にそう囁かれた気がした。
幸い明日は高松駅近くに宿を取ってある。
フェリーでひとっ飛びだ♪
調べてみると、宝生院という寺に、樹齢1600年の特別天然記念樹があるという。
角度によっては龍や亀が見えるという、ありがたい大樹らしい。
これを見よう!
そして、その後は魔女の宅急便の実写版のロケ地にもなった、オリーブ公園だ!
この2本立てで行こう。

ということで、その日は安らかに眠りについた。

翌朝、天然才女たちが起きてこないのを尻目に、9時オープンのホテル近くのうどんや香の香へ向かった。
朝食はうどん、でそのまま近くの駅から高松へ行く予定。
途中才女に挨拶もなしに出発したことを詫びるメールをいれたのだが、そもそも昨日で行動は別となる。
疲れて寝てるんだろう、と配慮で電話しないで出たことに罪悪感を抱いてのメールの返信に、愕然となった。

私たちはとっくに空港へ向けて出発していましたよ?

なんだと?
今時の天然才女はこれだからついていけねえや、とうどん屋の長い列にもまれて、まあお互い様かねえ、と自分に言い聞かせる。

教訓ーーーお土産にうどんは、非常に重い。

香の香 いりこだしうまし。


香の香をあとにして、高松に着いたのち荷物を駅のロッカーに預け、フェリーに乗った。
どんより曇り空。

そして、樹齢1600年のシンパクという大樹のある宝生院まで15分ほど歩き、お寺に到着。
ご住職の若い奥様が出迎えてくれた。参拝の順番などを聞いて、ゆっくり院内を参拝。最後社務所でお守りなどを物色。
すると、木で作られた数珠がいろいろ並んでいる。その中に、今時なパールビーズを組み合わせたものもある。若い子向けのかわいいブレスレッド仕様だ。しかしこれ、特別天然記念物のシンパクで作ってたりしませんよね??そんなありがたい木を刻むなど、もってのほかですもんね??今根っこが踏まれないようにと修繕作業中なのに、木を削ったりしませんよね??
心理を読まれたか、「小豆島のオリーブの木から作られてます。うちの住職がご祈祷してありますから、お守りになりますよ」と若奥様がたおやかに微笑んでおられたので、娘に一つ購入。

とっても爽やかな若奥様に見送られ、寺を後にした私はバス停に向かった。


バス停で、あと10分というときに、一台の軽自動車が止まった。

すーっとウインドウが下がる。
「あんた、バス待ってるの?」
見た所70代半ばくらいの小柄なおじさんが話しかけてきた。
「島のバスは遅れるよ」

ええっ、そうなの??
「どこまで行くの?乗せってったるわ」
一点の曇りもない透き通った目。
素朴な田舎のおじちゃん、的雰囲気。
親切な申し出。

ええ、っと。

こういうのって、受けるべきか、
後10分でバスが来るはずなんだから、断るべきか。

「島のバスは遅れるで」

とどめの言葉に背中を押された。

「すいません、オリーブ公園までよろしくお願いします」


ということで、乗ってしまった。

おじさんが涼しい顔で
「わし、右足麻痺しててな」

ぎょっとして足元を見た。
オートマチックである。

走り出した車は、スピードがではじめた。
そういえば、四国の人は運転が荒いと聞いたことを思い出した。
愛媛や丸亀では、方向指示器を出さずに進路変更する車がいたり、
妙にスピードが出てたりしていた。

道はどんどん細くなり、海岸線を舐めるように車はどんどん奥地へと向かっているような気がしてきた。

「あのう、、オリーブ公園、、」

「ああ、バスや徒歩の旅行者では絶対行けない景色のいい道を通ったるさかい」

ああ、その配慮いらない、、、、汗
怖い、、運転荒い、、、こんな細い山のカーブ道で、こんなスピードでもし対向車居たら、死ぬ。。。

恐ろしさで身体中に力が入り、右手に広がる景色なんてなんも目に入らない。

「わしゃ、こう見えても92歳なんや」

えっ?とおじさんをガン見する。
92歳には見えない。。

「たまに、意識がふわーっとなくなるんや」

「はい??????」

あっ、危ないやないか!や、やめてや、これどんな罰ゲーム???
息も絶え絶えにやっとのことで
「危ないんじゃないですか?運転されたら」
というと、一息置いてから、

「はは、冗談や」

なんじゃそれ、冗談かい!!!
このおじさん、たち悪いな、わたしがさっきからビビってるのわかってて言ってんだよな?
その瞳はオリーブグリーン色で、あまりにも澄んでいる。

特別天然記念物のシンパクを観てきたあとだし、
このおじさん、もしかして神様なんやないか?

それでなければ、シリアルキラー。。。。。

シリアルキラー、、、、
シリアルキラーが、人知れず島の山奥から降りてきて旅人を拉致、
途中で
「もうおろしてください!!」
と泣き叫んだ旅人は、人気のない場所に連れて行き。。。。

そんな想像が頭を駆け巡って、また身体中が凍りついた。
いやいやいや、妄想がすぎる。


その後、ほんらいなら15分ほどで着くはずのオリーブ公園まで1時間近く。
海岸線の風光明媚な景色をおじさんはヒヤッヒヤの運転でなぞりながら、
これまでのプロフィールをはなしてくれた。
大阪と京都で板前をしてて、お店も持ったが、今は隠居の身。
若い頃から冗談を言うのがめっちゃ好きで周りのみんなから嫌がられたなどなど。



そりゃ嫌がるでしょう。
シチュエーションにこんなリンクした冗談。





オリーブ公園でお別れする予定だったが、なんとなくおじさんが単なる冗談好きのいい人であるとわかったので、
帰りも迎えにきちゃる、という言葉に「じゃあお願いします」と答えてしまった。


オリーブ公園では雨が降ってきて、それなりに気持ちよかったんだが、なんだか心の動揺が続いていた。
じゃあ帰りお願いするなよ、って話だが、結構迎えにきてやる、と繰り返されたので、無下に断れなかったってのが正直なところだった。

島で一人暮らし、寂しいのかな。



帰りは、フェリーの時間があるからすんなりかと思いきや、また内陸部の棚田を回ってくれた。
棚田は思いの外広範囲で、なかなかの景色だった。確かに、バスで来てたらこんなの見れなかったよね。。。

途中の閉鎖されたトンネルでは、
「ここ入ったら、確実に見るらしいで」
「見るって、何を?」
「あれや、あれ」
トンネル脇を通り過ぎざま、2体のお地蔵様があった。
「ああ、確かにお地蔵様ありますね」
すると
「えっ、そんなんあった??」
意外な驚きぶりに、こっちがびっくりした。
「ええ、ありましたよ?2体」

「わし、山の中で一人暮らしなんやが、夜中は怖くて外にようでんのや」
「イノシシですか?」
「そっちでなくて、あっち」

何かと、見えない存在の恐怖を小出しに出してくる。
年いっても、怖いものは怖いんだな。


ほぼ、島の東半分は観れた感じ。
ありがとう、おじさん。
佃煮ソフトをおごってくれた。
オリーブソフトなんかより、ぜんぜんうまいんや、とおっしゃっていたが、
これ、本当に美味しかった。
巷にある醤油ソフトともまた一段とコクが深い感じなのだ。


フェリー乗り場で、おじさんにお礼に地元から持ってきていたお土産のお菓子を渡した。
ちょうどたまたまリュックに入っていたのだ。

立ち去るおじさんの車、ブレーキランプが4回点滅した気がした。

ドリカムか?
あれは5回でアイシテルや

4回
サイナラ
ホナマタ


一人暮らしの部屋で、あげた葛湯のんであたたまってください。




# by dasitakoyaki | 2018-03-13 12:51 | 不思議系